共通点。

またまた画像ばっかりのページ。

テレビでアスガルド編が放送されていた当時でしたか、ボードゲームが2種類発売されていました。






箱イラストはキャラクターデザイン担当・荒木伸吾氏と姫野美智氏の描き下しらしいと聞いたことがあるんですが、はてさてどうなんでしょうか。

神闘士側で目立っているキャラは、ジークフリートとシドとバド。何気にミーメが素手

っていうか、このイラストだとシドの方がバドの影みたくなっちゃってるよ!(笑)

多分ですけど、シドとしては兄ちゃんを立てたかったんじゃないですかねー。ほろりw



一方、このボードゲームよりは小型のサイズで、また別のボードゲームも出ていました。





小型=面積が小さめな分キャラクターも少なめで、主役の青銅聖闘士たち以外登場しているのは4人。

神闘士を率いるポラリスのヒルダと3人の神闘士ですが、描かれているのはトール・フェンリル・アルベリッヒです。


なんでこの3人だったんでしょう??


今の時代ならキービジュアル、と呼ばれるだろう、アスガルド編開始当初に出ていた、荒木氏姫野氏描き下ろしで74話TV予告やアニメ誌特集・

また新主題歌「ソルジャードリーム(聖闘士神話)」「夢旅人」のEP(小型レコード)ジャケットに使用されたイラストにおいて登場した神闘士は、

1枚目の沙織・星矢と対峙するヒルダと共に描かれていたのはジークフリート、

2枚目・沙織と5人の青銅聖闘士と対峙する形でヒルダの背後に描かれていたのはジークフリートとシドでした(ちなみにこちらの2人は顔がはっきり描かれず、影で処理されています)。

2人はそれぞれ神闘士のリーダー格と、最初に登場する神闘士であり、それ故か新オープニングの「ソルジャードリーム(聖闘士神話)」で神闘士が揃うシーンでも前面に出てきていましたから

いわば神闘士の顔的存在。よって上のボードゲームで、目立つ位置に大きく描かれるのも納得ではあるんですけど……。




強いてあげれば、トール・アルベリッヒ・フェンリルでガンマ星フェクダ・デルタ星メグレス・イプシロン星アリオトと北斗七星の順番どおりと言えるんですが

当然そんな理由であるはずがなく(笑)

では何故、ボードゲームに登場する神闘士の代表になったのがこの3人なのか? というと、思い当たる節としては……

ヒルダ含め彼らは、映画版アスガルド編『神々の熱き戦い』に登場したキャラクターと共通点がある(というか元ネタにしている?)ところでしょうか。


以下、検証してみます。



聖闘士星矢の『アニメスペシャル2』のアスガルド編コラムにて、『神々の熱き戦い』(以下神々)に登場した神闘士と、アスガルド編(黄金の指輪編)に登場した神闘士には

似ている点がある、と書かれていまして

具体的には神々のロキと、アスガルド編のアルベリッヒが神闘衣のデザインが似ている・また神々のウルとアスガルド編のフェンリルも同様に神闘衣のデザインが似ている

(ついでにこの2つのグループは、アレンジされてますが髪型も同系統と言えるかも)・

他には両者の技や武器も、神々からアスガルド編に引き継がれているとなっています。ただし、こちらの方はロキからフェンリルへ・ウルからアルベリッヒへと交叉した状態です。

ロキとアルベリッヒ・デザイン  ウルとフェンリル・デザイン 
       
元ネタでいうと、ロキは神々の間に騒動を引き起こすトリックスターでありラグナロク(神々の没落)の引き金でもあり。
アルベリッヒはワーグナーの『ニーベルングの指環』では全ての原因となった指輪を作り上げ、それに呪いをかけた小人です。 
ちなみにウルの元ネタは、北欧神話で雷神トールの継子である弓とスキーの神・フェンリルの元ネタは悪神ロキの息子の巨狼。 



トールは、髭を生やした大男で(ミョルニルと名のついた)投擲武器を使用する点がルングを引き継いでいますが(要するにどちらも元ネタは北欧神話の雷神トールって事で)、

ルックス的にはジークフリートやシド同様、完全新規デザインといった感じですね。

ちなみに、神闘衣のデザインは映画版では洗脳された氷河が中の人だったミッドガルドをアレンジした印象です。



ミッドガルドとトール・デザイン 
 
トールはじめ神闘衣のデザインの原型はバンダイが提供したもので、トールのガンマローブとアルベリッヒのデルタローブは
SDガンダムで有名な横井孝二氏担当、
と星矢キグナスDVD-BOXの解説書に書かれています。
そこからすると、ミッドガルドの神闘衣も元ネタは蛇であり、ミッドガルドの名はミッドガルド蛇(ヨルムンガンド)から来ていると思われます。 



デザイン的にはこんな感じですが、神々とアスガルド編本編での共通点もあったりします。神闘士たちに関しては既に上の文章でネタが割れちゃってますが(笑)

まずはオーディーンの地上代行者=アスガルドのラスボス2名。

ドルバルとヒルダ(ワイングラス)

   
冒頭、アスガルドを訪れたアテナ・城戸沙織(と青銅聖闘士たち)とバルコニーにて会談している教主ドルバル。 
   
75話、妹フレアの回想中のヒルダ。それまで付けていなかった指輪をフレアに気づかれ「似合うでしょ?」
フレアの答えは「お姉さまには黄金は似合いませんわ」でしたが、ヒルダのドレスの胸のメダルみたいなのは黄金製じゃないんですかね?w 


戦いの開始前、ほぼ同じグラスで飲酒しているシーンがあります。

ドルバルのがアップになるともうちょっと装飾凝ってますがw


余談ながら、北欧神話『新エッダ』「ギュルヴィたぶらかし」第28章では、神々の王オーディン(星矢ではオーディーン)は"何も食物は必要と"せず、"葡萄酒のみを口にし

"葡萄酒が彼にとって飲み物でも食物でもあるのだ"と語られています。


ロキとフェンリル(襲撃群狼拳とノーザン群狼拳)

   
ロキの襲撃群狼拳は、狼の姿の影?がロキを取り巻き集合体となって攻撃するもの。この後一匹星矢の喉元に食いつくかのように攻撃してますが、
狼というより狐に見えるとゆーか……まぁどっちもイヌ科ですけどw 
   
フェンリルのノーザン群狼拳は、狼の姿の複数の影が残らず攻撃、さらにその後フェンリルが率いるリアルの狼たちが食らいつくオマケつきです。 






ウルとアルベリッヒ(炎の剣)

   
ウルのは炎の、というよか光の剣としか表現のしようがないような……。  アルベリッヒの炎の剣は神闘衣の付属品らしいですが、トールのミョルニルハンマーと違って神闘衣に収納できる場所はないみたいですw 



ルングとトール(ミョルニルハンマー)


というか、まずはミョルニルハンマーという名のルングのブーメラン(笑)

   
   
   
一輝が不意打ちでウルを倒した時、
突如雷が落ち直後に二つのブーメランが飛んできて一輝と瞬を襲い、その後ルングが登場します。 
こちらは一輝のフェニックス幻魔拳を受けた直後のルング。
ブーメランを頭上で打ち合わせると、また雷が落ちます。
つまり、ルングのブーメランと雷が連動している=ルングのブーメランが雷属性を持たされてるわけです。 



こちらはトールのミョルニルハンマー投げ。

  トールのミョルニルハンマーにはルングのような効果はほぼありません。(星矢に向かって飛んでいく時だけ特殊効果が付いてますが)
実はあるのはタイタニックハーキュリーズの方だったりします。





タイタニック・ハーキュリーズ

   
77話の演出では、タイタニックハーキュリーズは掌に雷電を発生させ、それをさらに強めて
雷光状態にしてから前方に向けて放つ形になっています。 
つまり、トールの場合雷属性をまとっているのはミョルニルではなく、タイタニックハーキュリーズになる次第。 
   
76話冒頭。片手をネビュラチェーンで封じられたトールは、
衝撃波みたいなのを伝わらせてアンドロメダ瞬を吹き飛ばします。 
吹き飛ばされた瞬ちゃんが感電してる?ことからして、これが「タイタニックハーキュリーズ」初出かな? と思ったり。 




以上、神々の神闘士たちとアスガルド編の一部の神闘士たちの共通点を並べてみましたが、

最後にふと思ったことを付け加えるなら、ヒルダってアニメスペシャルの設定なんかでは「少女」と表現されていて、つまり18歳くらいまでの筈ですが

いいのかな〜飲酒してて(笑)

ま、北欧における(現在の)飲酒可能な年齢は大体18歳みたいなんですけどね。

ただ細かいことを言うなら、トールがヒルダと出会った回想シーン、東映の77話シナリオでは「数年前」=多分2〜3年前? となっていまして。

アニメ本編では両者とも現在と特に姿は変わっていないことを考えると、もしかしたらヒルダの年齢はもう少し上、かもしれません。