橘右京



右京「……」




右京「……真の……魔界花……何処に?」

黒子「大丈夫、オーケー! 自分を信じてゴーです」

右京「……あなどれん……」






右京「……やっと……みつけた……」

(雷鳴が轟き岩山がいくつも隆起し、パレンケストーン・タンジルストーンの両秘石が現れ虚空へ吸い込まれていく。
秘石の消えていった正面に、額に梵字のある巨大な髑髏が現れる)


髑髏(=アンブロジァ?)「ラキキラ無理無理キキキッ!ンキキラッ、喰ってやろう!!!!!」


(髑髏が消え、ミヅキステージである祠が現れる。一つ目を持つ巨大な黒い球体が背後に鎮座)

右京「……」




(森の中、起き上がる右京)

右京「しまった、魔界が……。(咳き込む)……圭どの……」

(右京ステージ(骸流島・宵の刻)で佇む小田切圭)

圭「右京様……」

(ひらひらと舞い降りてくる花弁のような雪)

圭「……花? ……ゆきの花……」

(何処とも知れぬ闇の中、刀を振るって氷柱を削り、花を手に佇む圭の姿を彫っている右京。

削れた氷片は雪の花弁に変わる)

(年老いた圭が幼い女の子=圭の孫?を前に語る)

圭「それからずっとこの日にゆきの花が降るようになったんだよ」

女の子「おばあちゃん、ほんとにゆきのお花が降るの?」

圭「ほんとうだよ……。……ほら……」

(ゆきの花が降ってくる。二人見上げる)

女の子「あっ、お花。きれい、きれい」

圭「ありがとう……」

(背景は暗くなり、ゆきの花が降り続ける)