ゴロツキ
離天京にいるゴロツキの一人。
「侍が何ぞえ! 三刃衆がどないしたんじゃい! わしらゴロツキ魂、みせたろやないかい! ヨゥ!!」
誰も聞いてはいないが、一人のゴロツキが走り出す……。
(ボスは命。個人的に大熊猫や無限示やゴロツキなどのイロモノ勢のボスをやらされる命が気の毒である(笑))
(是衒街を大手を振って歩くゴロツキと、傍らの舎弟)
舎弟「あの三刃衆に勝ったなんて、この界隈で兄貴に楯突く奴は、おりまへんで」
ゴロツキ「当たり前やんかいさ。……最強よ最強。分かる?」
舎弟「よっ!! 天下の大魔人! あんたが大将!」
ゴロツキ「何や、気持ちええね。もっと言うてみ」
舎弟「離天京、ボス猿に敵は無し!!」
ゴロツキ「ボス猿!! ドアホ!! 誰にぬかしとんじゃい、ヨウ!!」
舎弟「すっ……すんません……」
(ふんぞり返るゴロツキと隣でおどおどする舎弟)
ゴロツキ「まぁええわ。ボク今日は機嫌がええのんよ……あのね、キミ」
舎弟「キ! キミって……兄貴?」
ゴロツキ「これからの無法者はさ、やっぱね、紳士的なのがさあ、はやりなのじゃん」
舎弟「兄貴……頭でも打たなはったんでっか?」
ゴロツキ「だからさ、今日からボクの事、じぇんとるめんと呼んでさあ」
舎弟「じぇんとる……あかん、ほんまに変やわ」
ゴロツキ「ドアホ!! はよ呼んだらんかい! 言うたらんかい! おだてたらんかいさぁ!」
舎弟「は、はい〜〜っ!! じぇんとるめ〜ん」
左門「街のゴミがなに調子乗ってはんのんえ」
(牢人街奉行の左門がお侍3名を引きつれ現れる)
ゴロツキ「誰じゃい! ヨウ!! 左、左門の旦那やおまへんか」
左門「あんさん何でも、三刃衆を壊滅に追い込んだそうやなあ」
ゴロツキ「何ですのん……わし、なぁ〜んも悪い事しとりまへんで」
左門「ふぅ〜ん、まあよろしい。とりあえず番所まで足運んでもらいまひょか」
ゴロツキ「そんな、殺生なぁ……」
(引っ立てられるゴロツキ。左門の後を付いて行く)
左門「この左門の目の黒い内は、あんさんの好きにはさせまへんで。たとえ三刃衆の件でも、ほっとく訳にはいきませんのや」
ゴロツキ「分かってまんがな……ほんま何ですのん。…………。う〜ぁ……あかん。ごっつい、どつきたい……」
若造(屍媚党のメンバー丹?)「フン!! あほか、猿が河童の真似すんな!!」
舎弟「あっ!! 兄貴〜っ、行ったらあかん!!」
『ゴキッ!!』
若造「ヒン!!」
『ガスッ!!』
若造「ブベッ!!」
『グシッ!!』
若造「ヒィィィ……ッ……」
(自分を罵った若造に馬乗りになっているゴロツキ。背後でお侍らが槍を構えている)
若造「……すっ……すんませんでしたぁ」
ゴロツキ「お兄ちゃん……日光東照宮見せたろか?」
若造「い……いえ、結構です……」
ゴロツキ「遠慮するな、ドアホッ!! え〜から、見てこんかい!!」
(若造を空中高く放り投げるゴロツキ)
ゴロツキ「鯉の滝登りじゃ!!」
若造「ヤーメーテェークーデェーーッ!!!」
舎弟「ああ、やっても〜た……兄貴……。あかん、こいつ白目むいとる〜ぅ」
(Mugshot Background(逮捕写真の背景)の前に立つゴロツキ。判決が下される)
「……投獄……八回目……確定……」