悲風惨雨〜異説斬紅郎無双剣〜脚注

巫覡(ふげき) かんなぎ。すなわち神と交信する人(シャーマン)。女を巫、男を覡という。
悪殺兇神 殺戮を重ねる悪神。
郎君 郎は男性を意味する。また、女性が夫や恋人に対する呼びかけとして用いる。
十洲(じっしゅう) 古来中国では、外の世界には海に浮かぶ十の島があり、全て仙人の住まう仙境と考えられていた。これを十洲と呼ぶ。
鳳麟洲は、鳳や麟(瑞獣の雌)などの珍しい獣が多く住まう土地だという。
(作中では、中南米を含む南米大陸に対する呼称。)
内功 中国における、体内の気力が生み出すエネルギーの呼称。
社稷  国家。元は土地の神と穀物の神、すなわち国の最も重要な守り神を意味した。
去國魂已遠、懐人涙空垂。孤生易為感、失路少所宜。 国を去りては魂すでに遠く 人を懐うては涙空しく垂る

孤生 感を為し易く 失路宜しき所を少く(かく)

訳:私の魂は、国を離れてこの遠い空を流離っている。

別れた人々のことを思っては、空しく涙を落とすばかり。

孤独な人生はとかく感傷を招きやすい。

我が行くべき道にも迷っては、何事もなかなかうまくゆかぬものだ。


出典は唐詩選。




トップ