緋雨閑丸台詞集 |
++SCITRON 10th ANNIVERSARY SPECIAL SAMURAISPIRITS THE BESTより++ 緋雨閑丸 モノローグ (CV:金田美穂) 僕は、鬼を探しています。自分が誰なのかを知りたいんです。そう、僕には、記憶がありません。 残された手がかりは、一振りの剣と、僅かに残る鬼の記憶だけ。 だから、鬼と出逢い、この剣を交えた時、失ったものを取り戻せる。 そんな気がして、だから、僕は鬼を探しています。 僕が鬼を探すようになってから、いろいろな人と出逢ってきました。 ある人は、自分自身の欲望を満たすため、鬼に取り憑かれました。 ある人は、道を極めるため、自分の身を修羅に変えました。 またある人は、大切な何かを守るため、羅刹となって、闘いました。 そして、いつも後に残るのは、冷たい雨と、風に香る、血の、匂い。 ++斬紅郎無双剣サウンドトラックドラマより++ ・・・・・・僕の夢に、鬼が出ます。鬼は、夢の中で人を斬るのです。 舞い上がる血飛沫、立ち込める死臭。それは、身の毛もよだつ光景なのに、 なぜか、とても懐かしい。 どうして? どうしてなんだろう。 それは、なくした記憶の中に残る、唯一つの手がかりだから? それとも僕が・・・僕が、鬼かもしれないから? ++サイトロンビデオ・斬紅郎無双剣ナレーションより++ 刀を振り下ろす時の閃光を見ていると、なんだか不安になる。 遠い昔、微かに覚えているのは、夜の月のように輝く光。 みるみるうちに、朱に染まる視界。 まるで、虫を殺すかのように、逃げ惑う人々を斬り捨て、踏みつける。 あれは・・・・・・鬼だ。 僕は、一体誰なんだろう。 どうして、何のために、何を求めて彷徨っているんだろう。 思い出せるのは、あの恐ろしい記憶の断片だけ・・・・・・。 過去を探すために、早く行かなくちゃ。 何処へ行くのかわからないけれど、早く本当の自分を見つけなくちゃ。 このまま闘い続けていると、あの鬼に、記憶の中の鬼に支配されてしまう。 それとも、血で染まったこの手は、もう、鬼と成り果ててしまったのだろうか・・・・・・。 |