聖闘士星矢・冥王ハーデス編〜天獣星スフィンクスのファラオ〜



少年ジャンプ黄金期を支えた作品の一つ、車田正美作・『聖闘士星矢(セイント星矢)』。

単純なトーナメント式勝ちあがりバトル漫画ですが、

その明快さと、ギリシャ神話・星座をモチーフに組み込んだ設定の面白さ、

男女両方に受けた魅力的なキャラクターの数々(やおい黄金期を築く元になった作品でもありますな)で、

今読んでも充分楽しめると思います。説明不要な気もしますが、一応ね。



話は、ギリシャ神話の戦いの女神・アテナの生まれ変わりである

少女・城戸沙織(財閥の跡取りでもある)を護るため

孤児から選抜され、昔のスポ根の無茶な流れを引き継いだ修行を経て(^^;)、

88星座を象った鎧・聖衣(クロス)を与えられた少年5人が、さまざまな敵と戦うというもの。

まずは聖闘士の本拠地であるギリシャの聖域(サンクチュアリ)を統括する頂点・教皇が

聖域を私物化したため、

聖域を守る聖闘士の最高位・黄金聖闘士(ゴールドセイント。十二星座をモチーフにした聖衣を纏っています)

と戦い続けて教皇を倒す、という通称「十二宮編」がありました。黄金聖闘士大人気。

そう言えば星矢って、主人公より脇役が大うけする作品の先駆でもあったような。


この時点で、ローマカトリック教の頂点である”教皇”という呼び名が使われていたり、

元々”聖衣”というのもなんだかハリウッド映画の聖書ものっぽい雰囲気があったりで

(セイントってのはいうまでもなくキリスト教の聖人のことですし)

面白いからいいけど、あまりきちんとした考証には頼ってない作品ということがわかりますね。



その後、そんな内紛のおかげで肝心の聖闘士の人数がバタバタ減り、ガタガタな中で

地上の掌握を狙う海の神・・・・・・作中での呼び方→海皇ポセイドン(中華料理店みたいだ)が復活します。

ポセイドンの生まれ変わりと目されるのは、世界の海運王・若干16歳のジュリアン・ソロ。

一応ギリシャ出身とゆーことになってますがそれっぽくない名前だなー。それはともかく。

結局このジュリアンはヨリシロとして利用されただけで、元凶であるポセイドンは”アテナの壺”というのに

封印されます。悪霊かピッコロ大魔王みたいな扱いだな海の神。

まー、考えたらギリシャ神話でもさしていい役もらってませんけどね。



このポセイドン編も構成としては十二宮編の亜流で、

ポセイドン直属の配下・海闘士(マリーナと読む)は世界7海域を象徴する柱を守っており、

彼らを倒せば、アテナが閉じ込められ水責めにあってる柱を倒せるという展開でした。


アテナこと城戸沙織は戦いの女神といっても、十二宮編でも胸に矢を刺されて

12時間以外に教皇に抜いてもらわなきゃ死ぬという目に合わされてました。

要するに、主人公に助けられるのをひたすら待つお姫様でしかなかったわけです。

時代もあったんでしょうね。ヒロインというのは、星矢が連載されていた80年代そういう存在だった、という。

2000年も過ぎた現在、サブカルチャー系の世界ではライトノベルの「ブギーポップ」や「キノの旅」「十二国記」に

代表される、そもそも”守ってくれる男”というのがもう存在しない中それぞれの理由で武器を取り戦う、

女らしさの伝統的役割を脱した、言うなればユニセックスのヒロインがかなりの数登場しています。

データ偏っててすみません

現在の『少年ジャンプ』で言えば、「武装錬金」(和月伸宏)の津村斗貴子さんもそういうヒロインにあたるでしょうか。

久しぶりに星矢を読んで、そんなことを考えちゃいました。



で、このページで取り上げる主要目的である最終部・冥王ハーデス編へと(ようやく)移ります。

この頃にはすでにジャンプの看板ではなくなっていた星矢はここで、伝説とも言える打ち切り最終回を迎えます。

正式な最終回は、当時創刊号の『Vジャンプ』で掲載されたそうです。

なんか、荒業にもほどがあるゾって感じがしますね(笑)

ハーデスの後は、当然ギリシャ神話の頂点ゼウスと戦うと目されていましたが、それは幻となってしまいました。

同人誌で果敢にこのゼウス編を執筆していた人がいましたなぁ。



で、そのハーデス編は、十二宮編の再来と、ハーデスの本拠地冥界への殴りこみの二部で構成されてます。

何せ星矢はジャンプの黄金期のセオリーともいうべき”主要キャラクターは死んでも無理矢理生き返る”

の代名詞みたいな作品でしたし、今回の親玉が冥界の神というのもあって、十二宮編で死亡した黄金聖闘士が

バタバタ生き返ってきました。

そんな中、水責めで疲れて寝てた沙織さんは、地上の全てを滅ぼすことを目論むハーデスを直接倒すため

自害して霊体になって自ら霊界に向かいます。

最終的には”アテナの聖衣”をまとってハーデスにとどめを指し、

ラストでようやく戦いの女神らしい姿を見せてくれました。

違和感バリバリ(ぉ


・・・・・・なんか、本題に入るまで随分寄り道して行数使っちゃいましたなぁ。好きな話題だから楽しくてつい。

要するに、冥界の戦士たち・冥闘士(スペクター、亡霊の意味)の中に

エジプトモチーフさんが一人いるわけですよ。

ここでも星矢は、そのコラージュぶりを存分に見せ付けてくれます。


続きます(画像バリバリ使用)


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