覇王丸「ちっ……この気配。どうも気にくわねぇ！」
覇王丸「この邪悪な気配、どーも、気にいらねぇ」
ミヅキ「ラキ、ラキ、ラキキキキキ……。さすが選ばれし魂をもつ者たちだ。うまそうな覇気をまとうておる。
その魂、早う魔王にささげよ。終末の時はすぐそこだ！！」
（覇王丸ミヅキに倒される）
ミヅキ「無駄な手間をとらせるでない。その魂、お前らには勿体ない。ささ、じっとしておれ。
苦しまぬように喰ってやる」
（天草が飛び出しミヅキの前に立つ）
天草「そうはさせんぞ！！」
天草「やめるのだ、魔界のもの！ かつては魂をわたした私だが、もはや、魔王の言うなりにはならぬ！
かつて私は魔道をして人を殺めた。そして人に魂を救われた。今度は私が人として手をかそう！」
（覇王丸、元のステージに還り半身を起こしている）
覇王丸「あいつ……きれいな目をしてやがった」
覇王丸「ここが魔界とやらか。魔王め、さぁ来い！」
（雷鳴が轟き針のような岩山がいくつも隆起し、パレンケストーン・タンジルストーンの両秘石が現れ虚空へ吸い込まれていく。
秘石の消えていった正面に、額に梵字のある巨大な髑髏が現れる）
髑髏（＝アンブロジァ？）「ラキキラ無理無理キキキッ！ンキキラッ、喰ってやろう！！！！！」
（髑髏が消え、ミヅキステージである祠が現れる。一つ目を持つ巨大な黒い球体が背後に鎮座）
覇王丸「なめんじゃねぇ！ いくぜ！！！」
（森の中倒れている覇王丸。起き上った所に幻十郎が現れる）
幻十郎「化け物ごときに手こずってたじゃねぇか。覇王丸」
（幻十郎刀を構える）
幻十郎「さあ、俺がお前を殺してやるぜ」
覇王丸「クッ…………」
（覇王丸の婚約者、脇坂静が駆け寄ってくる）
静「おまち下さい」
（静、両腕を広げて覇王丸の前に立ちふさがる）
静「覇王丸様は手負い。勝負は傷がいえてからにすべきです」
幻十郎「……これはこれは、いせいのいいおじょうさんだ」
（幻十郎刀を下ろす）
幻十郎「ふ、……いいだろう」
（幻十郎去っていく）
覇王丸「静……」
（静、覇王丸に向き直る）
静「覇王丸様、お許し下さい。でも、でも私は……」
（覇王丸が静を抱き締めている一枚絵）
覇王丸「それ以上は言うな……俺は剣に生きて剣に死ぬのだ。……すまん、静……」
（無人になった森に幻庵が登場）
幻庵「……泣かせるケ」
