橘右京



(右京が天守閣に現れると、狂死郎が既に悪の天草を倒している)

狂死郎「まだじゃ! これでは真の鬼の舞とはいえぬのぉ!」

狂死郎「貴殿は見せてくれるのか? 真の鬼の舞を?」

右京「……」





(悔しげに膝をつく狂死郎の前に立っている右京)

右京「!?」

(天草城内部から幾筋もの光が走り、城は崩壊する。)

(無人の崖から見える立ち上る煙。ナレーション(小林清志による)が流れる)

かくして天草四郎時貞は滅び、島原は平穏を取り戻した。

だが災厄の爪跡は大きく、島原における死者は、三町五十六村で三千人という大惨事となり、

かつての姿を取り戻すにはかなりの年月を必要とする事となろう……。