OAV サムライスピリッツ2 アスラ斬魔伝
〜おまけのさらにおまけ〜


紫ナコルルの謎

LINER NOTES

キャラクター紹介

最後のおまけ





紫ナコルルの謎


出番こそ多いものの、OAVの中では完璧に謎の人である紫ナコルルについて

ちょっと考えてみたいと思います。


まず、オープニング映像に登場した紫ナコルルはナコルル(赤)と話をしていますが

彼女が手を差し伸べた時には姿がありません。

なので、ナコルルの心の幻影みたいな位置づけかなと思っていましたが

いざ本編ではガルフォードにも見えているしリムルルに触れたりもしているので

実体はちゃんとあるということになります。


しかしながら、彼女はアスラや色との戦いには全く参加していませんし

ナコルル(赤)に投げかける「いやになったらいつでも言ってよね」「あなた静かに暮らすのが望みなんでしょう」

とのセリフからして、ナコルルの巫女の使命を自分が果したい、

つまりはナコルルに取って代わるのが望みのように思えます。

おそらくナコルルが巫女兼アイヌの戦士であるうちは、彼女が動くわけにはいかない

(または動くことが許されていない?)ということなのかもしれません。



キャラクターデザイン原案の七瀬葵さんが

サムライスピリッツ作品集『白き巫女の伝説』巻末インタビュー(P133)で語っているところによりますと

七瀬 今回のOVAは単に絵柄だけでなく、キャラクターの解釈や世界観的にも私の切り口と同じ部分が生かされてるんですよ。


ここからすると、アニメの赤ナコ紫ナコは、七瀬さんが過去同人誌で描き表した二人のナコルルということになるのでしょう。

……結局、同人誌的切り口だから説明無用ってことになるんでしょうか(^^;)




LINER NOTES


監督 佐々木 和宏
アニメ演出家。TVシリーズの演出を多数手がけ、今作品で監督デビュー。亜細亜堂所属。
代表作:TVアニメ「はれときどきぶた」(演出)、「あずきちゃん」(演出)



ってなわけで「サムライスピリッツ アスラ斬魔伝」第一巻をお届けします。
大変遅くなりました、すみません>all
ひとえにこの私の、不徳の致すところでございます。
”どんなに時間があっても最後は地獄”とゆう言葉を、また身をもって確認してしまいました。
そんな地獄に文句一つ言わず協力していただいた関係者のみなさまに限りない感謝を。
そしてこれを読んでいるあなたにも最大限の感謝を。まずはご覧ください、
その上でもし気に入っていただけましたら、もう1巻お付き合いいただけましたら幸いです>all
業務連絡:そんなわけで近々もう一つ地獄を用意しております。よろしくね(はあと)



キャラクターデザイン 七瀬 葵
イラストレーター・キャラクターデザイナー。アニメファン、ゲームファンの間で絶大な人気を誇る。
代表作:「セラフィムコール」、画集「神ノ童」など。


実は以前にちょこっとアニメーターをしていたということもあり、今回ついにアニメのキャラデザができて嬉しい限りです。
スタッフの皆さんの情熱もあって、ゲームとはまた違う「サムスピ」世界が味わえる作品になっていると思います。
特にナコルル好きの人には是非!!という感じです(笑)。



脚本 滝本 正至
脚本家。「サムライスピリッツ」シリーズを始め、ゲームのドラマCDやシナリオを多数手がける。
その他舞台やラジオ番組の構成などでも活躍。  


幾度となく書かせていただいていることですが、ナコルルというキャラクターは非常に難しい「人の業」を背負わされています。
「何かを守るために誰かを斬らなくてはいけない」という論理は、しかし、
その「斬られる者」にもまた「守るべき何か(例えば家族や、恋人、友人など)」があるということを念頭においていないからです。
それに気づいてしまったナコルルは、覇王丸のように「悪党はぶったおしちまえばいいのさ」と開き直ることも、
ガルフォードのように「自分が正しいと思う道を行けばいい」と達観することも出来ず、
悩みながら「業」の象徴である宝刀チチウシを持ち続けていくのです。
いったい答えはどこにあるのか…今はまだ見えません。
でも、僕自身がそれを知るためにも、この先もナコルルを描き続けられれば、と思っています。



アニメーションキャラクターデザイン&作画監督 浅野 文彰
アニメーター。「天地無用」作監、「ポケットモンスター(劇場版)」作監、「忍たま乱太郎」原画など
多数の人気アニメを手がける。亜細亜堂所属。



「サムスピ」ファンであり、七瀬葵さんのファンである自分としては、今作品はアニメーター冥利につきました。
現場の方々にムリを行って、非常に線の多い絵を作らせてもらいました。
「サムライスピリッツ」のファンの方々に、このアニメでまたキャラクターについてのイメージをふくらませてもらえたら嬉しい限りです。



キャラクター紹介


ナコルル(声:生駒治美)
大自然を守る使命を帯びた巫女。
故郷の森で静かに暮らしていた彼女だったが、放浪していた色と出会ったことから、
彼女の運命は再び大きく動き出す…。


覇王丸(声:中村大樹)
合法磊落な無頼の剣客。
強い敵と出会うと喜びをおぼえるほど、剣の道へのこだわりは強い。
非常な酒好き。


リムルル(声:神谷けいこ)
ナコルルの妹。いつも明るく元気な少女。
巫女の使命に悩むナコルルを助けようと戦いに出ることもある、姉思いの妹である。


ガルフォード(声:小市慢太郎)
忍びの道に憧れ、海を渡ってやってきたアメリカン忍者。
陽気な性格であるが、正義感は強い。
ナコルルにほのかな恋心を抱いている。


色(声:南かおり)
ユガの目論む暗黒神復活に不可欠な「半陰の女」。
人間としての記憶がほとんどなく、精神も安定していない。
しかしその剣技は妖しいほどに華麗であり、強い。


アスラ(声:一条和矢)
ユガに復讐を誓う魔界の剣士。
 ユガの目論見をくじくべく、色を殺そうとやって来るが…。
七つの古代武器を召還し、自在に操る。


牙神幻十郎(声:コング桑田)
 かつて覇王丸と共に修業し、そして今は覇王丸の宿敵である剣客。
色遊び、博打、そして戦いが何よりも好きな凶暴かつ豪快な男である。


木偶♂、♀
ユガによって作られた戦闘用の人形。
♂は覇王丸を、♀は色をモデルとして作られており、
その戦闘能力は非常に高い。



最後のおまけ

昔の拾い物の画像・OVAのキャラクター身長比較表です。

本家サムスピも天サムまでは毎回あったなぁ、こういうの。


  


仰天したのは左端に反面のアスラがいること。

設定段階では出番があったことになります。

2巻じゃ収拾つけられないから削られたんだろうと推測できますが、

原作ゲーム版アスラ斬魔伝では反面のアスラと色は恋仲になる設定がばっちりありましたから

実現していたらもう少し色にもドラマが増えたかもと思うと惜しい話です。


……やっぱ6巻くらいあったら、名作になるかどうかはともかく見ごたえは増えたかも、アスラアニメ。