Q:侍魂の基本コンセプトはどういったものでしょうか?
A:1つは2Dから3Dへ移行することによって、立体的な対戦を目指し、なおかつ2Dのサムライが持っていた味と3Dの表現を融合させる。
もう1つは、ゲーム中に操作が停止してしまう状況をできるだけ少なくする。さらには「斬った」という感覚を強調する。
以上のような点ですが、うーんまだまだ練りこみが足りませんねぇ。もっともっとがんばらねば。
Q:侍魂のセールスポイントはなんですか?
A:前述したコンセプトに基づいたゲームシステムと3Dになった侍キャラたちの動きです。
Q:なぜ、2Dから3Dへ変更したのでしょうか?
A:いろいろな理由はあるのですが、やっぱり一番の理由は「3Dの可能性を探したい」です。
Q:3Dへ変更する際に苦労したのはどのような点ですか?
A:スタッフ一同、3Dを扱った経験がなかったため、すべてにおいて苦労しましたが、やはり「今までのキャラ個性を3Dでどう表現するか」が特に苦労した点ですね。
Q:サムライコンビネーションシステムを採用した経緯を聞かせてください。
A:前作の『天草降臨』で採用した14連斬を発展させた形を考えた結果、このようなシステムになりました。今後はさらに発展させていきたいと思います。
Q:フィールド移行のシステムの狙いは何ですか?
A:今回の対戦ステージには「フィールドの大きさ」「壁際や崖っぷち」を設けることで、ステージによって対戦の方法を変化させるという狙いがありました。フィールド移行はそうしたステージのアイデアの中から発生したものです。
例えば狭い場所から壁を破って外へ出ると広い場所に移ったり、場外のない場所から場外のある場所にステージが変わったりすれば、対戦のマンネリ化が防げるのでは、という具合です。
実はもっといろいろなネタがあったのですが、諸事情で実現できませんでした。今後機会があるならそれらのネタを活かしたいと思います。
Q:近作からスタミナゲージという新システムが採用されていますが、このシステムの狙いはどういったものでしょうか?
A:サムライの対戦形式で、いわゆる「逃げ」のプレイを納得した形で防止したかったのが最大の理由です。ですから後方ダッシュやジャンプなど、逃げの要素と考えられる動作はスタミナが減るように設定しています。
Q:開発版では空中ガードがあったはずですが、完成版ではなくなっているようです。
空中ガードをなくしたのはなぜですか?
A:確かに企画当初は空中ガードの設定はありましたが、やはり空中でガードできるのはサムライには合わないだろうと判断してボツにしました。
Q:開発途中でガードの操作がボタンからレバー操作に変更されましたが、どういう経緯でそうなったのですか?
A:ガードをレバーでおこなうか、ボタンでおこなうかは企画当初から最も悩んでいた項目でしたが、コンセプトの部分でも触れましたように、3Dの空間を活かしたゲームを考えると、どうしてもレバーでのガードはきついのでは…と考え、悩みぬいたあげくにボタンによるガードで開発を進めました。しかし開発が進行し、実際に自分の手でプレイしていると、魂の奥から「違う」という声が響くのです。ですが、開発も終盤に指しかかろうとしていた時期でもあり、「今さら変更は…」と悩んだあげく、「レバーガードに変更!!」と大どんでん返しをしてしまったのです。そのときの周りの方々にかけた迷惑はそれはもうとんでもないものがありました。
Q:今作では途中のデモがほとんどなかったり、エンディングがほとんど文字だけだったりと、かなり簡素なものになっていますが、入れる予定はなかったのでしょうか?
A:今回の演出は、なるべく「プレイヤーの方が想像する演出」を目指しました。今までもサムライシリーズはストーリーを含めた世界観を大事にしていましたし、今回も例外ではありません。何かの機会にストーリーなどを発表することがあるかもしれませんので、その時はゲームの演出とともにみなさんでイメージを湧かせてください。
Q:修羅と羅刹の技が天草降臨と比べると、かなり入れ替わっているようなのですが、なぜなのでしょうか?
A:今回の各キャラの必殺技は、よりキャラクター性を重視しながら、それぞれの闘い方がはっきりと差別化できるように「修羅」と「羅刹」の技を設定し直しました。
Q:各キャラクターごとに用意されているステージはどのように設定されたのでしょうか? ナコルルがカムイコタンというのはなんとなく分かるのですが…。
A:各ステージはそれぞれキャラクターイメージを優先させて決めこみました。
Q:今回、新キャラがユガなども含めて5キャラ登場しますが、今後その他の新キャラがシリーズに登場する予定はありますか?
A:現時点ではなんともいえませんが、みなさんからの要望が強ければもちろんあります。どんどん応援してください。
Q:以前、ユガが侍シリーズの最強にして最後のボスキャラとお聞きしたのですが、アンブロジァはどうなってしまったのでしょうか? まさか侍シリーズは今作で終わりとか…。
A:アンブロジァとは、魔界における最高位の暗黒神の象徴であり、崇拝の対象でもあります。その存在を確認した者はなく、したがってユガ自身がアンブロジァそものなのか、分身なのか、または自分自身がアンブロジァになろうとしているのかは不明です。
サムライシリーズですが、今後続編をつくるかどうかはまだみていですが、要望が強ければ考えていきたいですね。
Q:色、磐馬、木偶、巖陀羅、ユガを設定するに際して、苦労したのはどんな点でしょうか?
A:今回のサムライのキャラ設定のコンセプトは、「サムライの世界観を大きく崩さずにいながら枠に縛られない」ものを目指しました。
今回の新キャラの中では、まずユガが決定、続いて色、巖陀羅、磐馬、木偶という順番で決定されていきました。
苦労した点といえば、キャラクターとしての魅力とゲームの中での動きの魅力をいかに出せるかという点ですね。
Q:色があのコスチュームに決定された経緯をお聞かせください。
A:大人の女性の持つ色気を狙いました(本当はもっと足を隠していたのですが、諸事情で現在のものになりました)。)
Q:色につきまとわれている覇王丸ですが、恋心は芽生えていないのでしょうか?
A:お互いの感情に恋心はありません。ただし、覇王丸の方は色を剣士として認めているようです。
Q:色の背中などに刻まれているタトゥーは誰が彫ったのですか?
A:あれはいわゆる「入れ墨」ではありません。「蛇の模様」は色が生まれた時からあったもの、また「ユガ」の紋章はのちに起こるある事件が引き金となり表面化したものです。
Q:色が扱う2本の刀は誰が作り、与えたのでしょうか?
A:あれがいつの時代に作られたのかは、定かではありません。魔界の中心のある所に永い間突き刺さっていたのを、ユガの手によって抜き取られ、色に与えられました(何体もの魔物がその刀を抜こうとしたが、並みの魔物では刀の発する結界によって近づくことすらできず、あの羅将神ミヅキでさえつかめはしたものの、引き抜くことはできなかったという)。
Q:色の設定には妖しいものが多いようですが、ズバリ狙って作ったキャラなのでしょうか?
A:色のキャラクターコンセプトから流れるイメージでそうなっているのです。
Q:手先が器用な磐馬ですが、プライベートではどんなものを作っているのでしょうか?
A:からくり時計、人形のようなものから武器まであらゆる物を作っています。特に趣味で作りはじめたからくり部屋はどんどんエスカレートしていき、ついには城にまで発展してしまい、その機構が城主の目にとまり、その城に本丸を移動した程です(後日談ではあの服部半蔵が調査で忍びこむのにえらく手を焼いたということである)。
Q:姓が柳生ですが、十兵衛と磐馬は何か関係があるのでしょうか?
A:特に親しい仲ではありませんが、同じ柳生の一族としての面識はあり、年に数回おこなわれる御前試合でたちあったこともあります。
Q:磐馬を慕う姫はどんな人なのでしょうか? 名前などはありますか?
A:磐馬がつかえる城の姫様の名前は「雪姫」といいます。
年は7歳で、とても気の優しい女の子です。
Q:巖陀羅は一体どこで作られたのでしょうか? また、巖陀羅の身長、体重を教えてください。
A:作られたのはユガの居城です。身長は17尺5寸(約525cm)、体重は142貫(約525kg)です。
Q:巖陀羅と木偶に寿命はあるのでしょうか?
A:ユガが消滅した時が彼らの寿命です。
Q:ユガは人形師だそうですが、やはり普段は人形芝居などをしているのでしょうか?
A:人形師として人間の世界にくるときは特別な目的がある時のみであり、目的もなしに人形劇をしているわけではありません。
Q:ユガが人間の胎児を抜き取り、おこなった秘術はどんな術ですか?
A:秘術とは、今でいうところのDNA操作に誓いもので、具体的な方法は不明です。
Q:覇王丸が23歳の時に決別した家族構成を教えてください。
A:父・母・姉の3人。
Q:右京がおかされている病は何ですか?
A:肺病です。
Q:パピィの子供の登場予定はありますか?
A:ないとはいいきれません。
Q:今回、羅刹ナコルルの髪形が変わりましたが、どうしてそうなったのですか?
A:キャラクター性を明確にしたかったからです。
Q:覇王丸ステージに登場する女性は、お静なのですか? また、どうしてあの場にいるのですか?
A:そうです。彼女の覇王丸を慕う気持ちは並大抵のものではないのでしょう。
Q:ナコルルステージでは四季が変化しますが、あのステージだけそうしたのはなぜですか?
A:サムライは背景を含めてすべて演出されたものを目指しています。あのステージの演出としてはあの形がベストであると思っています。
Q:勝利画面の左下にあるキャラシンボルや、エンディングスタッフロールの後の一言などはどういう風に決められたのですか?
A:シリーズが5作目ともなると、製作者側にも「マンネリ感」ができてしまいます。
ただそのマンネリズムを変えようとせずに作ることは自分自身でも嫌いですし、ささいなところでも今までと変化のあることをしたいと思っていますので、その気持ちのあらわれですね。ですから「どういう風に」と聞かれると、そういったトライを繰り返すうちに「自然に決まりました」が答えになります。
Q:秘奥義や一閃など、ファン心をくすぐるような演出が多いですが、どういった経緯でそういう演出を入れることになったのですか?
A:今回の各演出は、基本コンセプトでも述べたように、2Dと3Dの融合がどこまで狩野なのかを模索しました。
その結果、あのような演出が生まれたわけなのですが、機会があれば今後はもっともっと「くすぐる」演出をしていきたいと思います。