斬紅郎無双剣


剣の道 まさに修羅の道なり

屍を築き 血河を流し

生き延びる事こそ 無敵なり




ストーリー

キャラクター

システム

今回のリムルル

ネタ

ストーリーモードのエンディングはこちら




シリーズ第三作。前2作とテーマ・ゲーム性を大幅に変更。

独特の虚無的な世界観を好む人も多く、光る部分も多いが、格闘ゲームとしては
かなりの問題作。

バランス調整さえちゃんとしてくれれば、かなりよくなったかもしれないのに。今となっては残念な一作。



ストーリー

流れとしては、初代〜真の間の1年間の中間の出来事とされ、番外編と位置づけられている。

それはいいんだが、ならシクルゥの存在とかどう説明つけるんでしょうか(笑)

12人の剣士たちの目指す人物は、壬無月斬紅郎。

「鬼」と呼ばれる男。巨大な剣を手に幾つもの村を全滅させていたが、

ある時赤子を斬らなかったのを境に、帯刀する侍のみを狙うようになった。

この「鬼」を倒すよう求められた者、「鬼」のため大切な者を奪われた者、

「鬼」を許すことのできない者、「鬼」を探し出さなくてはならない者…。

それぞれの理由で、彼らは「鬼」を目指す。


キャラクター

今回から参加の新キャラ


【緋雨閑丸】ひさめしずまる斬紅郎無双剣における主人公であり、初のショタ狙い少年剣士。

記憶喪失の少年。自身の記憶を探る鍵は鬼にあると思い、鬼を探す旅を続けている。

傘(霧雨)と刀(大祓禍神閑丸)おおはらいまがかみしずまるを操る、「鬼」の剣技を基にした剣術”緋刀流”の使い手。

この時は、ほとんど傘だけが武器で刀は2,3の…っつーか2つの技でしか使ってませんでした。

判定が相当強くリーチの長い技も多かったため、刀より傘が強いと言われる所以です。


【リムルル】真サムライスピリッツで背景として登場したナコルルの妹が、

大方の予想通りプレイヤーキャラクターに昇格。武器はメノコマキリのハハクル。

(彼女の為に作られたらしい)

ユリサカザキ現象(大人しげな初登場から一転してお転婆お元気キャラへと変貌を遂げる現象)の第2号となる。

ちなみにリムルルは氷の精霊使いであり、巫女の設定で言えば姉ナコルルより未熟者のはずが

動物使いの姉よりレベルが一段上のような印象を受ける(^^;)が、

氷を使った技というスタイル自体が、実は真時代のナコルルの没技案の流用。

この時点で既に姉の後塵を拝しているような。


【首斬り破沙羅】くびきりバサラ「鬼」のために最愛の妻篝火を、そして自身も殺害され

その恨みの念から甦った男。変形の鎖鎌(刃が3枚有)「罪人殺(とがびとごろし)」を使って戦う。

哀愁溢れるストーリーとビジュアル系な容姿が大受け。幽霊となって彼に付き添う

若妻・篝火も、ヌード姿で技や勝ちポーズに登場し大人気。

ヌードなんだけど結構清純派な印象があるのですが。<篝火さん


【花諷院骸羅】かふういんがいら実はこのゲーム唯一のパワー型キャラ。そういう所はポリゴンと共通するなぁ。

真の花諷院和狆和尚の孫。しかし続編天草降臨では預けられた子となり、何故か血縁関係消滅。

巨大な数珠”南無阿弥陀仏”をぶん回したり、これで相手をぶん回したり(笑)して戦う。


その他のキャラクターは、覇王丸・右京・幻十郎に忍者2人、歌舞伎役者1名のお馴染みの面々に

復活のナコルル。そしてプレイヤーキャラに昇格(むしろ降格!?)の天草四郎時貞

この登場から正式に、おネエキャラとなりました(違)

当時はなんで天草が出てきたのか理解に苦しみましたっけ。


正直、発売当初はあまりにもそれまでと変わりすぎてていまいち馴染めなかった斬紅郎の世界設定ですが、

今でも…馴染めないというより、気にかかることが多すぎます。

何故ならこのゲーム、ストーリーの根幹が語られなさすぎでしたから。

最終目標である壬無月斬紅郎が「鬼」と化した理由、その流派無限流とは一体何か、

斬紅郎は服部半蔵の旧知の知り合いらしいのだが一体どういう知り合いだったのか、

記憶喪失の閑丸の正体はこのゲームではまったく明かされないのだが、彼は何者で

斬紅郎とどういう関係があったのかなどなど…。全てが謎のまま、

と言えば聞こえはいいけど要はひょっとして考えてないだけなんじゃないかとゲフゲフ。

斬紅郎が「鬼」となった理由はCDドラマで語られてるみたいなんですが、

やはりそういうところはできるだけ、基本的な説明だけでもしておけば(真みたくしすぎるのも何ですけど)

感情移入度もよりあがったのではないか?と思うことしきり。


CPU戦

全12戦。6戦目で必ず黒子と戦うのですが、真時代のはた迷惑なパロディ必殺技連発&理不尽な強さでなく、

同キャラに変身して挑んできます。

だったら普通の同キャラ戦をなくせと小一時間。

2回も同キャラ戦をする(ことがある。頻度高し)のはかなりうざったくないですか。

そして12戦目は斬紅郎。正直申し上げて、無茶な強さと攻撃力がウリだった

前2作のボスたちと比べれば、確かにリーチと攻撃力は凄いのですが隙は大きいし、

まるっきり使えない必殺技もかなりあるおかげで反撃のチャンスも増える、

慣れれば楽勝なボスでありました。ハメにはまってくれるのも大きいかな。

鬼と言われてても所詮は人間てことか?

しかし、やはりボスらしい理不尽な点は存在。

普通に斬紅郎に2本先取してもそれで終了とはならず、彼は勝手に起き上がってきて怒りゲージを自ら満タンにし

最終戦を挑んできます。怒りはわりとすぐ冷めるので問題はないのですが、

時間切れで体力的に勝利を収めても、プレイヤーが一方的に負けにされます。

やっぱりサムスピだ。

しかも、最終戦で負けても自害するまで生きてる。かなり頑丈。さすがは鬼だ、斬紅郎。


システム


《剣質選択》斬紅郎無双剣最大の特徴。

このゲームから”蒼紅の刃”で消滅するまで、サムスピシリーズは

1キャラを”修羅” ”羅刹”の2タイプに分けるのが定番となりました。

基本的には”修羅”がスタンダードタイプ(真まで出ていたキャラの本来の姿)、

”羅刹”がトリッキータイプといった位置づけでしょうか。

しかし、斬紅郎ではっきり差別化されていたのは少数派で(連れてる動物の違うナコ、

パピィがいるいないのガル、かなり持ち技が違った覇王丸、幻十郎)

大抵のキャラは技も基本戦法もほとんど変わらない状態でした。


《レベル選択》一応初代ポリゴンまで続いたシステムです。

5回までオートガードをしてくれる、初心者向けの「剣客」、普通モードの「剣豪」、

この辺りはなんだかカプコンぽい感じがしますね。

一番独特だったのは上級者モードと銘打たれた「剣聖」。

なんと、ガード不能な代わりに終始怒りゲージがMAXという、いろんな意味でやばいモード。

普通にやっても瞬殺されそうな感じですが、

後述の武器飛ばし必殺技が強力なキャラは、新システムのひとつ《見切り》(体をそらして

全身無敵になる)を駆使してそれこそ鬼のように攻めれば、かなり一方的な展開が可能でありました。

ここでちょっと横道にそれて、私個人の剣聖での遊び方を書いてみます。(修羅閑丸を使用、対CPU戦)

相手に近づくor見切りで攻撃を避けるorジャンプで飛び込む→

しゃがみ中斬りを出す(相当判定が強い)→

キャンセル(でも2段目が入った時くらいのタイミング)で武器飛ばし必殺技→

相手キャラ、気絶→もうワンセットで終了(防御力の低いキャラなら、

攻撃力激高の五月雨斬り・弱を出せば終了)

注意点として、ジャンプの時点で空対空やってくるキャラもいますが、

ジャンプ蹴りを出していればほとんどは一方的に潰せます。

そう、ついでに言いますとこのゲーム、蹴りの判定が全体的に異常に強いんです。

それは初代からの伝統で、この要素がサムスピというゲームの深みを出していたと言えるんですが、

小足を連打してれば剣ではまるっきり割り込めない、ってのはどうだろう。

中でも極端だったのが天草四郎時貞。

通常技は一個もキャンセルがかからない、(その上軌道が特殊)必殺技が隙が大きすぎ、

やられ判定がかなりでかいと散々なキャラでありましたが、

小足が4発続けて入れば全キャラ気絶に追い込めました。

・・・・・・あのなぁ。

天草ほど極端でなくても、破沙羅も8発小足を入れれば相手が気絶したし、

似たようなことは覇王丸の小足連打でもできたっぽいです。

それとまたついでに言いますとこのゲーム、投げ技も異様に強くて。

よって、一部のキャラのCPU攻略はこんなんでした。

天草・覇王丸=小足連打。とにかく連打。

羅刹半蔵・羅刹骸羅=ジャンプからコマンド投げ

どうよ? 馬鹿にしてるだろ」って某ファミ通発刊ムックに書いてありましたもん。マジで。


《怒りゲージ溜め》今回、サムスピの売り怒りゲージは攻撃を受けて溜まるほかに

ABC同時押しで自分で溜めることができるようになりました。

けど、実はわざわざ対戦の最中にそんなことしなくても

体力が半分を切ったところで、赤く点滅する体力ゲージと共に怒りゲージは死ぬまでMAXですから

全然必要ないシステムだったような気もします。


《武器飛ばし必殺技》 真サムで導入された、怒りゲージ満タンで出せる”超必殺技”=”武器破壊必殺技”は、

斬紅郎から武器を飛ばせる武器飛ばし必殺技になりました。

真では壊された武器は黒子が直して投げてくる、という設定でしたが

それでも「名刀とか父の形見と銘打たれた刀が何本もあるのか!」って散々突っ込まれたせいもあったんでしょうか。


《防御崩し》このゲームより、格闘ゲームに標準装備のキャラクターごとの投げ技がなくなり、

全キャラ共通で、相手を掴んで引っ張る・もしくは突き飛ばす《防御崩し》が導入されました。

これが決まると、一定時間無防備の相手に好きな技で追い討ちできるというものですが

コマンド投げが異様に強いことに対するバランスをとるためか?(もっと別なとこで…)

出るのが遅い上外した時の隙も大きく、かなり使えなかったです。

ただし、幻十郎と斬紅郎だけは異様に掴むのが早かった。


《見切り、回り込み》ABボタン同時押しで、相手との距離が遠ければ体をそらしてあらゆる攻撃を避ける

《見切り》、近ければ背後に回りこむ《回り込み》になりました。

《回り込み》に成功すれば、斬紅郎名物無限段or気絶連続技タイム開始!

(脱出手段なし。逃げられるのは斬りキャンセルの連続技を無効化できる”身代わりの術”がある忍者二名のみ)

余談。羅刹リムルルを使っていて慣れないうちは、必殺技ルプシトゥムを出そうとしちゃー、見切りを

無意味に暴発させてました。(コマンドが→+ABボタンだから。羅刹ガルフォードにも同コマンドあり)


《不意打ち》BC同時押しで出る中段攻撃。しゃがむと大抵のCPUが出してきます。

《空中ガード》サムスピシリーズ通して、後にも先にも斬紅郎でのみ存在。


こうして見ると、操作は複雑と言えばそうなんですけど、

慣れれば非常に様々な戦法が取れる意欲作。後は練りこみさえあればねぇ。

ついでに言いますと、斬紅郎にのみ武器がぶつかって発生した鍔迫り合い前には”にらみ合い”という、

両キャラがぐるぐる回りあってから鍔迫り合いに入る、というナイス演出がありました。

ナイス演出といえば、斬紅郎から1本取られたキャラが起き上がる、ということがなくなりました。

これは武器格闘らしくていいと思います。


今回のリムルル

プレイヤーキャラとして正式にデビュー。

氷の精霊コンルを引きつれ戦う、サスカッチ戦法キャラになりました(ちゃうて)。

ちなみに、修羅のリムルルの勝ちポーズは1本目が締めている鉢巻(マタンプシ)を直して「よし!」というもので、

これはおそらく、真サム時代のナコルルの挑発(ACボタン版。BDの伸びもひそかに好きだった)を流用したものです。

2本目の勝ちポーズは、鉢巻をとって「大自然のおしおきだよ!」と、これまた姉の真似をするもの。

羅刹の方が独自だったよな。勝ちポーズは。

ちなみに、斬紅郎から真っ二つの死に方演出がやけにリアルになったんですが、

ナコリムが対象外になったのも斬紅郎からでした。


ネタ

斬紅郎無双剣は、真とはがらりと違ってシリアス&ダーク&基本的に和風を前面に押し出してきたため、

ガルフォード以外の外人キャラ・コミカル&おふざけ系のキャラは

初代のタムタムのごとくリストラされたわけですが。

なんで数少ない正統派侍(てかひょっとして唯一?)の十兵衛まで一緒に消されたんでしょう。

実は、開発段階ではいたらしいんですよ。十兵衛。

開発スタッフのインタビュー回答によりますと。


Q:登場キャラはどんな順で決まっていったんでしょう?

A:(前略)旧キャラクターで登場させる予定だったのは、覇王丸、ナコルル、半蔵(中略)

それに柳生十兵衛ですね。作業上の都合で十兵衛だけいなくなりましたけど・・・・・・。



なんでやねん(関西ツッコミ)あとナコルルの復活は早い段階で決まってたみたいですね。

しかし! 実はここにもっと(管理人的に)重要な事実がっ。

ここだけの話、何とかタムタムを潜り込ませようとしたのですが・・・・・・世界観という巨大な軍艦に

ぶちあたり、あえなく玉砕と終わりました。



オロロ〜ン(ハクション大魔王泣き)

・・・もし斬紅郎でタムタムが復活していたとしたら。

相手の背後からムーラガブル(骸骨)投げるのが永久連続技になってたようにも思います。チャンチャン。

(インタビュー引用は、ファミ通責任編集『サムライスピリッツ斬紅郎無双剣 公式ガイドブック剣術指南書』

開発スタッフを直撃!『斬紅郎』30の秘密 Q6&A6より)



余談。しかも宣伝。タムタムの入った斬紅郎無双剣、というのを不肖管理人が小説コーナーにて勝手に綴っております。

2004年現在、
進行超遅ぇですが興味がおありの方はどうぞ。

正確には零その他シリーズごちゃまぜで、裏テーマは”レラさまリムルルとシクルゥと昼寝する”
だったりしますけどねー。



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