リムルル 物語りまとめ


※初登場作はこの色

※続投作品はこの色

無色は出場していない作品

歴代公式プロフィール


リリース順 作品全体の物語  担当声優 時系列  年齢 キャラクター別物語 姉ナコルルの物語でのリムルル 
サムライスピリッツ(初代)  暗黒神アンブロジァによって復活した天草四郎時貞の怨霊が引き起こした異変を鎮めるべく、十二人の剣士が島原へ向かう。 該当なし  サムライスピリッツ零 12歳   突然姿を消した姉を探して故郷カムイコタンを飛び出したリムルル。(道中、妖怪腐れ外道の巣の前を通りがかり外道に獲物として目をつけられる)

 エンディングでは(外道のエンディングで儚(はかな)の取りなしにより外道から逃れた後)、
かつてひとりぼっちになっていたところを、姉様になると言ってくれた幼い頃のナコルルを思い出す。
 カムイの戦士となることを選んだナコルルとようやく出会い、帰路につく。
 ずっと一緒にいたいという思いを新たにしながら。
 ナコルルの公式ストーリー内で、「あの日の約束、片時も忘れたことはないけれど――」と、リムルルのエンディングに通じる言及がある。
 ナコルル自身のエンディングでは、現れたカムイに対し自分が役割を断れば選ばれるのはリムルルと考え、アイヌの戦士となることを決意する。
真サムライスピリッツ  アンブロジァに仕える魔界の巫女・羅将神ミヅキが甦った。十五人の剣士たちが、ミヅキの本拠地恐山へと向かう。 ビデオ版では千葉麗子  天下一剣客伝 (12歳?)   姉を送り出したリムルルは、姉の力になるためこっそりとカムイコタンを抜け出した。実際には祖母がそれを黙認していたのだが。

 御前試合でレラに勝利し、優勝したリムルルはレラに言う。
「わたしが姉様の足手まといにならないんなら、一緒にがんばれば
苦しいのも辛いのもはんぶんこ!でも喜びは二倍にどーん!
悪いことなんて何にもないもんっ。ねっ?」
 エンディングで徳川慶寅に世界平和を願ったリムルルはその後、刀を持たなくなった姉と幸せに過ごした。
 エンディングで、魔に汚染された自然を救うため身を投じたナコルルは巫女の力を失う。 リムルルが駆け寄り、ガルフォードを牽制しながら姉と共にカムイコタンへの帰路につく。

 カムイコタンで家族と自然と、すっかり居着いたガルフォードとパピーに囲まれて、ナコルルは新しい人生へと踏み出した。 
斬紅郎無双剣  「鬼」と呼ばれる無情にして強力の剣士・壬生月斬紅郎を斃すため、十二人の剣士が立ち上がる。  桜井智
(後に櫻井智)
サムライスピリッツ(初代) (14歳)  登場なし 登場なし 
天草降臨  天草四郎時貞が光(善)と闇(悪)に分裂し、闇の天草は島原に魔城を建立。十七人の剣士たちが島原へと向かう。  松本恵(後に松本莉緒) 斬紅郎無双剣 15歳   リムルルが目指す相手は"鬼"壬無月斬紅郎ではなく天草四郎時貞である。
公式小説ではカムイの啓示でナコルルが天草に倒される場面を見て旅立つ。)

 エンディングでは、リムルルは黙って出てきたことを故郷カムイコタンの家族に詫びながらも、姉のように自分のあるべき道を見つけたと語り、その道を歩むことを決意する。
登場なし 
侍魂(64)  人形師に身をやつす魔界のもの・壊帝ユガが復活。十一人の剣士たちがユガの元へと向かう。  神谷けいこ 天草降臨 15歳   崩壊する自然を守るために、ナコルルとともに島原を目指すリムルル。

 エンディングではコンルが溶け崩れ、リムルルは泣き出すがコンルを連れて故郷へと帰還する。
一ヶ月後、コンルは元の姿に戻りリムルルは笑顔を取り戻した。
 エンディングで汚染された自然を治癒したナコルルは倒れ、駆けつけたリムルルはコンルの力を借りてナコルルをカムイコタンまで運ぶ。
 回復し、リムルルに声をかけられるナコルルだが、彼女はさらなる兇悪な異変の予感を感じとっていた。 
アスラ斬魔伝  ユガの敵対者である魔界のもの・アスラが地上へ現われる。壊帝も再生し、十三人の剣士たちはユガを葬るため立ち上がる。  神谷けいこ 真サムライスピリッツ 16歳   (ナコルルの公式ストーリーより)姉ナコルルが大自然の敵たるウェンカムイ(悪神)を倒した事を知ったリムルルだが、姉の気が掴めず不安を隠せない。 
 やがてママハハがチチウシを持ち帰還し、リムルルは姉の死を知る。風の中から語りかけて来る姉の声に、リムルルはみんなと頑張る事を決意し、姉が見守ってくれることを信じるのだった。
  ガルフォードを残しママハハに掴まり飛び立ったナコルルは、自身の命の光で魔に汚染された自然を浄化する。
 その場に残ったチチウシをママハハがカムイコタンに持ち帰り、悲しむ妹リムルルにナコルルの魂が語りかける。
「どうか悲しまないで……いっしょに笑う事はできないけれど、木々や野原をかける風の中に私はいつもいます……
だからリムルル、みんなとがんばって……」 
甦りし蒼紅の刃  二十年後。江戸近海の小島に存在する「離天京」を支配する覇業三刃衆を倒すべく、様々な立場の剣士たちが三刃衆の居城「天幻城」へと向かう。  神谷けいこ 侍魂(64) 16歳   カムイコタンで修行に励んでいたリムルル。大自然に生じる気の変化を、いち早く感じ取る。

このままでは、また自然が汚されてしまう。リムルルは姉の代わりに、大自然を守るべく立ち上がる。

 エンディングでは、リムルルは故郷の祖母に語りかける。
 いっぱい話をしたい、一緒の御布団に入りたい。
 辛かった旅を思い出し、涙ぐんだ彼女は故郷へと向かう。
(この後、ナコルルのエンディングで姉と再会するものと思われる)
 エンディングでナコルルは、普通の女の子になりたいと思い悩む。
 けれども、大自然の戦士として戦わなければならない。

佇むナコルルを迎えに来るママハハと、シクルゥの背に跨るリムルル。
 ナコルルは妹に手を振り返し、故郷に戻ることを決意する。 
サムライスピリッツ零  初代の二年前。幕府に反旗を翻した武将・兇國日輪守我旺は魔界のもの”闇キ皇”にとり憑かれた。引き起こされる異変を鎮めるべく、二十四人の剣士たちが戦の場・黄泉ヶ原へと向かう。  生天目仁美 アスラ斬魔伝 16歳   ネオジオフリークのキャラクター紹介につけられた台詞は
「姉さま、あとはまかせて!」

 エンディングで、氷の精霊の力を借りてユガを封じ込めたリムルルは姉の真の幸せを願う。
 その後ろ姿を、姉ナコルルはガルフォードと共に微笑みながら見つめていた。 
登場なし 
天下一剣客伝  本編の時間軸とは関係しないパラレルストーリーであり、エンディングは基本的に登場キャラクターの望みを叶えたものとなっている。
 枠組みとしては、零の主人公徳川慶寅が主催する御前試合に四十一人の剣客たちが集うとなっている。
釘宮理恵 サムライスピリッツ閃 17歳   ある日突然、精霊の声が聞こえなくなり動揺するリムルル。 姉に迷惑をかけないよう、自分で原因を突き止めなんとかしようとリムルルは旅立つ。

 エンディングで、これまでのことを考え、姉の言葉を思い出し、リムルルは精霊の声を再び聞けるようになる。 
 彼女は姉の元へと走り出した。
 真実を告げるため、飛び出したリムルルを追うナコルル。
 エンディングでは、 リムルルに別の生き方を選んでほしくて巫女の力について告げる事を先延ばしにした事を詫びる。
 リムルルと共にナコルルは苗木を植える。この地を見守り続けてくれるように。
サムライスピリッツ閃  アスラ斬魔伝の結末の幾つかを無効にした翌年の出来事。
 レスフィーア王国出身の軍人ゴルバが、祖国の再建のため日本は天降藩の鈴姫と前国王の形見のバスタードソードを狙って日本に刺客を差し向ける。ゴルバの陰謀に巻き込まれた剣士たちは彼の居城を目指す。
生天目仁美  甦りし蒼紅の刃 17歳
(実年齢37歳?) 
 武神国家建設のため幕府転覆を目論む慈限大師とその部下朧。
 闇の即身仏となる行に入る直前、その目論みの障壁となる「光の巫女(リムルル)」と「光の聖霊(ナコルル)」の存在を大師の予言で聞いた朧は、配下の朧衆を差し向けリムルルを暗殺しようとする。
 それを察した氷の精霊コンルはリムルルを護る防護壁となり、手の施しようがない朧衆は氷の防護壁ごとリムルルを持ち帰り、「祈りの塔」にそのまま封印した。

 ナコルルに導かれた剣士により救出されたリムルルはナコルルの元へと向かい、二人は即身仏となった慈限大師の闇の結界を祈りによって解く。
 ナコルルはリムルルが封印された後に、大自然の啓示によってそれを知る。
 妹の救出は闇の即身仏の強力な結界によって果たせず、結界の中=離天京に入るには小さな霊体と化すしか手立てがなかった。 
ナコルルは自分に代わってリムルルを救出できる力を持つ者の出現を待つことにした。
 よってゲーム中ではナコルルは小さな聖霊として剣士たちの前に現れ、リムルルを救ってくれるよう依頼するのである。 


概要

リムルルは、『サムライスピリッツ』(以下サムスピ)を代表する主要キャラクターであるナコルルの妹であり、

初登場は第二作『真サムライスピリッツ』(以下真サム)での姉ナコルルのステージにおける背景キャラクターであった。

(及び関連ストーリーとエンディングに登場している)

第三作『斬紅郎無双剣』(以下斬サム)ではプレイアブルキャラクターに昇格し、

その後リリースされた全作品で皆勤賞を達成した、紛れもないサムスピのレギュラーキャラクターである。

(ただしプレイアブルキャラクターとして見た場合、『甦りし蒼紅の刃』(以下蒼紅)のみデモ画面専用キャラクターのため

皆勤賞の対象外となる。)



本来、姉のナコルルは真サムのエンディングで死亡したかのような結末を迎えたため

(第五作『侍魂』(以下ポリサム)では大自然の中で眠りについていたという扱いになった)

そのまま順当に行けば、リムルルはナコルルに代わる「唯一のアイヌの戦士」になるかと思われたが

斬サム以降の2D作品時代は真サムの前の話という形で、真サム後のポリサムでは正式に復活という形で

ナコルルはプレイアブルキャラクターとして出演し続けたため

リムルルはプレイアブルキャラ昇格後は徹頭徹尾"姉を慕うかわいい妹"というポジションに落ち着いた。

意地の悪い見方をすれば、常にナコルルに付随したキャラクターとして定着し独立したストーリーを持つことはなくなったのである。


逆に見るとナコルルも、ストーリーの大半にリムルルが登場しているので

単独のキャラクターでひたすら勝ち進む格闘ゲームという形態において、

この姉妹はストーリーモード的には"二人で一人"といった状態になっているとも言える。


サムスピの時系列で見ていくと、リムルルは『サムライスピリッツ零』(以下零)の時点で12歳、『サムライスピリッツ閃』(以下閃)で17歳となっているが

5年の間、姉に次ぐアイヌの戦士として戦い続けた彼女にはどのような精神的変化があったのだろうか。

最も成長が見られるのは、斬サムにおいて自身の道を見つけ、その道を歩むことを決意した時であり

時系列的にその後のストーリーとなる『天草降臨』(以下天サム)やポリサムでは、

姉や自身のエンディングでコンルとはしゃいで遊んでいたり、故郷の祖母に甘えたい願望を吐露したりと

むしろ子供っぽさが強調されているように見受けられる。

姉や故郷の家族以外のサムスピの登場キャラクターと新たに出会い、関係を育むこともストーリー上ではない。

(天サムでは牙神幻十郎がリムルルのライバルキャラとして登場するが、

オープニングストーリーで"ナコルルと共に島原に向かう"となっている一文から判断すれば

姉妹共に相手をした、または主にナコルルが立ち向かったと考えることもできる)

しかしそもそも、リムルルが最初に登場した真サムのストーリーにおいては

「両親が亡くなってからは、リムルルはナコルルといつも一緒にいた。リムルルはナコルルに寂しくないよう、

辛くないようにと、護ってもらった。大自然と会話を交わす方法も、基本的な護身術も全てナコルルに教えてもらった。

いつも「ねえさんのようになりたい」がリムルルの口癖だった。」

と語られており、リムルルにとってナコルルは、親代わりにして生きる道を示した師の様な存在でもあると分かる。

発表当時、ファンの間に困惑や怒りを引き起こした零における"ナコルルとリムルルに血縁関係はない"という描写も

リムルルが"ひとりぼっち"になった経緯は語られないが、幼い頃すべてをなくし心細い思いをしていた時に救ってくれた人、という要因が加わったことで

二人の絆は普通の姉妹を超えてさらに強い事を示す結果にはなっている。


リムルルのイメージと言えば、明るい・元気・やんちゃ・おてんばといったあたりが一般的だが

零やポリサムのエンディングでは、彼女はむしろ寂しがりやで繊細な一面を見せている。

リムルルはファンの間に浸透した、明るく物おじしないイメージとは逆に

実は家族以外にはあまり打ち解けられない一面もあるのかもしれない。

もしそうだとすれば、そんな一面のある少女が使命のため・姉のためとはいえ一人刀を振るって戦っているのなら

心細さに祖母の温もりを求めるのも無理からぬことかもしれない。



サムスピの時系列の最終章となる蒼紅では、

光の巫女という役割を持ったリムルルはコールドスリープされ、二十年の時を超えるという

常人のし得ない経験をする事となる。

スタッフロールで姉と再会したリムルルは、その後コールドスリープで失った時間を

二人で取り戻していく事になるのだろうか。




関連キャラクター

家族は姉のナコルルと、祖父のサノウク、祖母のモナシリ。両親は既に死亡している。

友達であり戦いのパートナーでもある、氷の精霊コンル。

宝刀チチウシの守護鳥ママハハと、姉ナコルルを護る狼のシクルゥ。

このシクルゥは元来リムルルの友達であり、リムルルに頼まれてナコルルを護っている。

天サムでのライバルキャラは牙神幻十郎。

零では妖怪腐れ外道にうまそうな獲物として目を付けられ、襲われそうになった所を

外道の娘の儚(はかな)に救われている。

気が動転してその場から逃げ出したリムルルは、その後儚がどうなったかを知らない。

ナコルルから分かれ出た魂であり、リムルルを気にかけるレラは『天下一剣客伝』(以下剣サム)で

リムルルの中ボスとして登場し、御前試合で手加減する優しさを見せる(笑)。

なおリムルルは剣サムで、ガルフォードに対し姉に近づけさせまいととれる台詞を言っている。

天サムでは、ガルフォードの姉への想いに「そもそも気付いていないと思います」(スタッフコメント)と

されていたが、ポリサムやアスラを経て?(時系列を見ればおかしな推測になるが)さすがに気付いたようである。



『侍魂〜サムライスピリッツ〜完全攻略マニュアル』ネオジオフリーク編集部責任編集 1998年発行

「キャラクター紹介」P19 リムルルの項より



    


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